1. 基本的な計算#

1.1. Pythonことはじめ#

文字列はシングルクォーテーション(')、またはダブルクォーテーション(")で囲む。出力するにはprint()を用いる。改行文字'\n'を末尾に付けなくても改行される。

print('Hello, world!')
Hello, world!

Jupyter Notebookなどの対話的シェルでは、最後に書かれた式を評価した結果が出力される。

'Hello, world!!!'
'Hello, world!!!'

#に続く記述はコメントとして扱われ、実行されない。処理内容の説明などを自由に記述できる。

# 'Hello, world!'という文字列を表示する。
print('Hello, world!')
Hello, world!

1.2. 四則演算#

加算は+、減算は-、乗算は*、除算は/である。除算/の計算結果は常に浮動小数点数となる。

9 + 2
11
9 - 2
7
9 * 2
18
9 / 2
4.5

除算の結果を整数で求めたいときは//を使う。

9 // 2
4

演算子//の間に空白を入れると文法エラー(syntax error)となる。

9 / / 2
  File "/tmp/ipykernel_206347/333318335.py", line 1
    9 / / 2
        ^
SyntaxError: invalid syntax

剰余算(割ったときの余り)は%で求める。

9 % 2
1
10 % 2
0

累乗は**で求める。

2 ** 7
128

演算子**の間に空白を入れると文法エラーとなる。

2 * * 7
  File "/tmp/ipykernel_206347/3091056297.py", line 1
    2 * * 7
        ^
SyntaxError: invalid syntax

計算(演算子)の優先順位は数学の慣習に近い。優先順位は** > - (負の数を表現) > *, /, //, % > +, -

3 + 7 / -2
-0.5

括弧( )を使って演算子の優先順位を変更できる。

(3 + 7) / -2
-5.0

1.3. 浮動小数点数#

数に小数点が含まれると、その数は自動的に浮動小数点数で表現される(浮動小数点数を評価したので、出力に小数点が付いている)。

1.0
1.0

これに対し、単に1と書くと浮動小数点数にならず、整数で表現される(整数を評価したので、出力に小数点が付いていない)。

1
1

整数値を浮動小数点数で表現したいとき、小数点を末尾に付け、0を省略する書き方もある(1.0と書くのと同じである)。

1.
1.0

指数を用いた浮動小数点 \(a \times 10^b\)eを用いて表現できる(C言語と同様)。例えば、\(6.02 \times 10^{23}\)は、

6.02e23
6.02e+23

\(1.0 \times 10^{-4}\)は、

1e-4
0.0001

式の中に浮動小数点数が含まれる場合、計算結果(式の評価結果)も浮動小数点数になる。

-9.0 + 2
-7.0

浮動小数点数に対して//を使うと、結果は整数ではなく浮動小数点数となる。

-9.0 // 2
-5.0

1.4. 2進数と16進数#

2進数は先頭に0bを付ける。

0b00101100
44

16進数は先頭に0xを付ける。

0x2C
44